その1) 僕らの 仮面ライダー V3
中学はバスで基本的に通っていた。
いつも通り バスを待つ俺。
この間は バスが満員で
運転手に乗車拒否をされた。
遅刻しちまうよと まじめな俺は走った。
そこで 目に映った 恐るべき光景
なんと 次のバス停で
誰一人降りていないのに
同じ中学に通う女を乗せているではないか!!
しかも 小学校から一緒の双子!!
おいおい まじかよ!!
この運転手
制服姿の女生徒に
朝から ハッスル ハッスルかよ!!
しかも ツインズ!!
ちゃんと 仕事しろよ 仕事を!!
この世は断じて 男女平等になんて なりえるはずがないと
痛感した。
しっかし 二人も乗れるのに
どうして 俺は乗車拒否なんだ??
納得いかねぇ〜〜〜〜
ちょっと 核シェルターに入れなかった
トキの気分を理解した。
そして北斗有情拳も体得したことを実感しつつ
ちょっと シャドー入れてみたり
たまに 病に冒された男としては
咳払いも入れつつ
上機嫌で登校。
たまに視線を感じる。
多分それは
まぁ 朝から なんて健全な中学生なんでしょう (感心の目
だったはず。
ふぅ いい汗かいたぜ
と思ったときには 何かが違うことに気付いた。
しかし 今日は騙されないぞ
運転手!!
今日は俺が体得したばっかりの北斗有情拳で運転手を
ぶっ殺して運転してでも乗ってやると
思っていた。
そんな時である
ドゴォオオオオォォオン!!
ん?なんの音だ??
影が地面を動いて行く。
え?
空を見上げると
なんと、、人が飛んでいた・・・・・!!
憧れだった 仮面ライダー
今 君の目の前に!!(感動
高さは5mはあったろうか
スムーズに10数mは ゆうに羽ばたいていた。
かっこいい!!
実際 俺の目には そう映った。
そして ライダーは地面に叩きつけられた。
しばらく ピグピグ動いていたが
それは 痙攣であり
おそらく 即死であったのだろう。
なんでも バスが通っている
道路に車が 突然出てきて
そこに 高速でサイクロン号に
またがってきた ライダーが
突っ込んでしまったらしい。
なんせサイクロン号は時速300kmは出るからね。
朝から 人の死を見る羽目になった 俺は
実際 運転手のことなんて どうでもよくなった。
あまりに あっけなさすぎる 人の死。
あまりにあっけなさすぎるため
何の感情もわいてこない自分が怖くもあった。
ライダーの一世一代をかけた男の生き様
そして 命がけのスタント
俺はしかと この瞼に焼き付けた!!
華を咲かそう