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<25> あっという間に 小学校生活も幕を閉じることとなった。 卒業文集には 大地との思い出を沢山書いた。 卒業式は特例もいい所で 先生達の配慮で 大地の 卒業証書も出た。 代わりに僕が壇上に上がって受け取った。 受け取ると同時に 証書を 来客席に大きく掲げると 在校生徒と訪れた人々の万来の 拍手喝采が湧き起こった。 壇上を降りると 真っ先に 証書を 参観しに来ていた 大地の母に手渡した。 彼女は号泣していた。 何しろ 彼の生前に 一度たりとも学校行事を 見に来なかったのだから 後悔の念に駆られているのだろう。 隣に歩いて来たロクが 以前 病院であったように 大地の母にハンカチを差し出した。 大地の母は泣きながら 少し僕達に ニコッと微笑むと 自分のハンカチを仕舞い ロクのハンカチを受け取って 恥ずかしそうに軽く会釈した。 ロクは 僕達もあなたの息子です 何かあれば気軽に相談して下さいねと言った。 大地の母はその言葉を聞き さらなる感涙に浸っていた。 僕は自分の卒業証書を貰うよりも 大地の証書を貰う方が 嬉しかったし 誇らしく思えた。 卒業と言う一つの節目で 皆との別れを惜しんでか 思い出を噛み締めて泣く生徒もいれば 何か一つのことを成し遂げた 充実感で満たされているような生徒もいたし ゲンのように証書を受け取ると おっしゃーと 証書を高々と掲げて 体育館を走り回るバカな生徒もいた。 そして 証書をまた紙飛行機に折ろうとしたので 皆で止めに入ったことは 言うまでもない。 皆が思い思いの卒業式を終えた。 校門付近で在校生から 花束をもらう卒業生もいた。 ゲンも彼を信奉する在校生から 何やら色々な物をもらっていた。 おう なんかあったら 俺のとこに相談しに来いよ と まるでヤクザの親分気取りだ。 里佳も同じように 富山で卒業式を迎えたのかな? また 文通とやらを 書かないとな。 幸い 僕と双子は 同じ公立中学へ進学する予定なので また ずっと一緒だ。 早くも粋のいいのが来ると ゲンは中学生達に目を付けられているが きっと 彼ならそんなものには目もくれず 我が道を行くんだろうな。 逆に彼らを怪我させなければいいなと 密かに願っている。 >NEXT <BACK |